トマトの種まき 10月に播種をした場合(温室トマトVer.)
- 2018/10/25
- 21:20
こんにちは。
今回の記事は「トマトの種まき」、
例年7月上旬に播種をして新しいシーズンをスタートしていましたが、
今年度は諸事情で10月中旬の種まきとなりました。
今回のテーマは遅れて種をまいた場合の覚書となります。
今回栽培するトマトの品種
「りんか 409」 サカタのタネ
大玉トマト
萎凋病・半身萎凋病・ToMV・葉かび病・斑点病に抵抗性があり。
とくに葉かび病に抵抗性があるのがとても重要です。
着果性がとても良いので、栽培管理を怠らなければ収穫量があります。
節間が短いため、巻き付け(誘引)作業・つる下ろし作業が軽減できます。
今シーズンも栽培するメインの品種は「りんか409」となります。
安定した収穫量が維持できるのが選択の理由です、
今回は10月中旬からのスタートとなるため収穫開始時期が冬の時期になります。
寒い時期の収穫量は落ち込むのが「りんか409」、どんな結果になるか非常に興味深いです。
「風林火山7」 ナント種苗株式会社
大玉トマト
黄化葉巻病(TYLCV)耐病性
葉かび病・斑点病にも耐病性
長期越冬作に適した草姿と優れた果実の肥大が特徴です。
耐裂果性は「大安吉日(ナント種苗)」より優秀。
今シーズンの補佐的な役割となる品種の「風林火山7」。
なんといっても黄化葉巻病耐病性が一番のポイントになります。
難点は樹勢が強くとにかく良く伸びるため巻き付け(誘引)作業・つる下ろし作業が増える事です。
今回は10月中旬スタートとなるため黄化葉巻病(TYLCV)を媒介するタバココナジラミ類はあまり活動していないため特性は発揮できませんが・・・。
草姿は節間が長く果実に光が十分あたるため厳寒期の肥大と収穫量には期待できそうです。
「カルチャーマット」
日本ロックウール株式会社
( 厚さ32mm × 幅23mm × 長さ23mm )
( 穴径 8mm × 10mm )
( 12列 × 25行数 = 穴個数 300個 )
梱包荷姿 段ボールケースに25枚入りとなっています。
種まきに使用するのは日本ロックウール株式会社の製品となる、
ロックウールシート「カルチャーマット」になります。
播種がしやすくとても優秀な発芽率を誇ります。
苗をロックウールキューブに移植するさいに穴サイズも丁度よく、
苗を一つ一つブロックごとに小分けできるため作業がスムーズです。
数年前から使用していますがとても使いやすくトラブルなく使用しています。
「新聞紙」
新聞社
播種後のカルチャーマットに乾燥を防ぐ目的で覆いかぶせて使用します。
新聞であれば何でも良いですが全面広告などの印刷物が多い場合は撥水性があるため適さない場合があります。
種まき
種まきの手順を説明しますが、一般的な手順とは違うところが多々あるため参考にはしないようにお願い致します。
それでは温室トマトでの種まきの仕方の説明を紹介します。
催芽処理
播種を始める前に催芽処理という前準備があります。
眠っている種子を発芽を始める状態にしておき、発芽をそろえたり早めたりするのが目的。
方法としては種子が十分に吸水できる状態で催芽機に入れておき、
比較的高い温度で発芽を始める状態になるまで処理しておきます。
※温室トマトではこの催芽処理は行わずに直接播種しました。
播種用ロックウールシートの準備
種まきに使用するカルチャーマット(ロックウールシート)を養液に浸し全体をしっかりと湿らせておきます。
しっかりと湿らせておかないと発芽と成長に必要な水分が不足するためうまく発芽しません、
全体を湿らせておきましょう。
播種
播種用の穴にトマトの種子を一つ一つまいていきます。
一か所に一粒づつ忘れないように播種します。
種まきにはピンセットを使用し、種子はカップなどの入れ物に入れておき無くさないようにします。
催芽処理を行った場合は種子が柔らかく膨らんでいるため、ピンセットであまり強く挟むと潰れてしまうため注意が必要です。
種まきのポイント・・・。
種まきのポイントと言いますか注意点として種子を植穴の中のロックウールシートに付着させることです。
しっかりと付着させることで吸水をよくし乾燥するのを防ぎます。
また種子には上下の向きがあり根が出る方向を下にして播種すると根の成長と苗の生育に良いです。
種をまいた植穴を覆う。
種をまいた穴を塞ぐために「バーミキュライト」を使用します。
バーミキュライトを植穴がふさがる程度にカルチャーマットに振りかけます。
あまり厚めにはしないように穴がふさがる程度に覆います。
新聞紙で播種用シートを覆う。
播種が終りバーミキュライトで覆い隠した後は、新聞紙でカルチャーマットを覆い乾燥しないように水をかけておきます。
発芽するまでは新聞紙が乾くことが無いように常時湿った状態を維持します。
種まき後の経過
※種まきから5日目、ようやく芽が顔を出しました。
今回の種まきは夏の時期と違い発芽から芽を出すまで2日ほど長くなりました。
夜間の気温が下がるため発芽適温を維持するのが難しく、加温装置も使用しなかったためです。
太陽の光を当て緑化するために、新聞紙は5日目の夕方頃にはすべて撤去しました。
あまり新聞紙を撤去するのが遅れると背丈が伸びすぎてしまうためです。
発芽までの日数は「りんか409」に比べて「風林火山7」は発芽までの日数が1~2日長めになりました。
種まきから6日目にもなるとほぼほぼ発芽してきました。
発芽率は種の袋にある注意書きの範囲の85%くらい、
撒いた種の数量には余裕を持たせているため本数は十分足りと思います。
まとめ
10月中旬に種まきをしたのは今回が初めてでした。
無事発芽はしましたが日数がすこし長くなってしまったのが今回のポイント。
発芽するまでの温度管理をもう少し高めに管理する事が今後の改善点になります。
もう一つは催芽処理を行うことで発芽までの日数を短縮する事です。
以上、トマトの種まき(温室トマトVer.)の記事でした。
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