トマト 根腐れ疫病の症状と発生要因
- 2018/09/17
- 19:51
こんにちは。
トマト栽培で発病すると治療が困難な病気「根腐れ疫病」、
今回はこの根腐れ疫病の症状と発生要因について考察したいと思います。
かつて温室トマトではこの病気によって大打撃を引き起こしたことがあり、
その時の発生原因を踏まえながら記事にします。
根腐れ疫病の症状
根腐れ疫病の症状は、トマトの樹が萎れて枯れてしまいます。
トマトの樹が萎れる原因は根腐れ疫病により根に感染した病気が、
根を腐らせてしまい給水活動が停止するためです。
萎れる症状が発症しても数日は持ちこたえますが、
最終的には萎れたまま枯れてしまいます。
根腐れ疫病の症状がもっとも現れるのは根になります。
もともとは白く健康な根が、茶色く変色し腐敗してしまい、
治療することはほぼほぼありえません。
根が生える元になる部分が病気により腐敗するため根の活動は停止し、
病気の範囲は地上部の茎の内部にも感染を広げていきます。
病気の発生時期
温室トマトでの根腐れ疫病の発生時期について参考までに。
まず一度に大量に症状が現れ始めるのが収穫が始まる少し前の、
9月下旬ごろになります。
真夏の高温時季を過ぎて夜間の温度も下がり始め、
日中の気温も過ごしやすくなる時期、この時期が症状が出始める第一波になります。
トマトが色づきはじめもうすぐ収穫開始、そんな時に容赦なく萎れます。
それ以降は一度に大量に症状が現れる事はないが、
だらだらとシーズン終盤まで発病が続きます。
*根の色が茶色く変色し始めている部分が分かるだろうか?
のちにこのトマトの樹は枯れることになる。
この病気の厄介な所は、見た目は健全そうなトマトの樹でも、
根の部分は感染が進んでおり生育が遅れていることです。
病気の発生要因
病気の発生原因と言うよりは要因となるのが温室栽培の場合「衛生管理」になる。
温室トマトで大量に病気が発生したシーズンは栽培ベットの使い回しが最大の要因になった。
一度使用した栽培ベットにはトマトの根、水分、肥料分の残り、そして病原菌が残っている。
その栽培ベットを消毒などの防除対策もしないまま使用したためだ。
以前からコスト削減と資源の有効活用で栽培ベットを継続して使用していたが、
病気が発生するまでは「衛生管理」についての認識が甘かった。
起こるべくして起きた病気である。
この病気の大量発生を教訓にそれ以降は栽培ベットはシーズンごとに交換、
トマト栽培での病気発生の要因は取り除き、
温室内の消毒と防除を徹底して行っている。
だが未だに病気の発生を抑えることは出来ているが、根絶には至ってはいない。
症状が出るころにはほぼ再起不能な状態になっています、
速やかに発病株は撤去するしか方法は無いです。
発病株が出た栽培ベットも可能であれば撤去しておきます。
まとめ
根腐れ疫病の対策として大事なのは「衛生管理」です。
発病してからでは手遅れなため、いかに病気に感染しない環境を作るかが重要です。
クリーンな環境を整えさえすれば防ぐことが可能な病気でもあります。
詳しい対策内容については今後記事にしたい考えています。