ココスラブ(ヤシ殻培地)のトマト生育状況 6月上旬
- 2018/06/12
- 21:56

こんにちは。
今シーズンのトマト栽培も残り少なくなってきました。
6月下旬には栽培終了予定となっています、
そこで今回は栽培後半に入ったココスラブ(ヤシ殻培地)のトマト生育状況を記事にしたいと思います。
トマトの生育状況

ココスラブで栽培しているトマトの品種は、
「りんか409 サカタのタネ」
播種より6月上旬で約48週目になります、
トマトの樹の長さは一本あたり約7m22cmまで成長しました。

5月の下旬で摘芯作業が終了しているため、残りの栽培期間中は茎が伸びることはありません。
伸長量については例年並みの生育だと思います、
りんか409の品種特性として節間が短い特徴がありますが、
ココスラブ(ヤシ殻培地)とロックウール培地での大きな差は見られませんでした。
良好な生育だと思います。

トマトの葉色も健康そうです、肥料分の不足、水分過多の症状は見られません。
少し気になるのはココスラブ(ヤシ殻培地)栽培区画の温室サイド側での、
葉かび病の症状が見られる事です。
しかしこれはココスラブが原因ではなく、温室環境が影響していると考えられます。
トマトの葉の生育を見る限りではココスラブ培地内の根の生育はおおむね良好じゃないかと。

6月に入りトマトの果実も残りの段数が3~4段になりました。
最終の花芽の段数は約28段まで生育しましたが、昨年と比べると1~2段少ないです。
冬の温度管理と日射量がおそらく影響していると考えられます。
今現在収穫しているトマトの品質は良好、果実のサイズはMサイズが中心です。
少し上段のトマトに尻腐れ果の症状が出ているものがありますが多くは無いです。
トマトの見た目の形も丸く、着色も全体が同じように赤く色づきとくに問題はなさそうです。
今後は収穫終了にかけて品質をなるべく落とさないように注意したいところ、
ココスラブ培地内の水分量が多すぎてトマト果実の裂果が増加しないように気を付けたい。
ココスラブ培地内の状況

ココスラブ培地内の状況になります、今回も袋をカットして内部を観察しました。
見た目初めのころより少し厚みが下がったように見えます、
トマトの根はココスラブ培地の側面にそって包み込むように生育しています。
水分状態は見た目少し過多に感じます。

ココスラブ培地の中を削り根の生育を確認してみましたが、
培地内にはあまり根がはってないです。
特に定植位置から横に向けての根の広がりがまったく見られません、
ほとんどの根が真下に伸びて培地の底の部分から横に広がっている感じでした。
あまり培地全体を利用できていない状況です。
※ココスラブが原因ではなく、管理人の力不足・・・これからの水分管理の課題です。
ココスラブ培地内の水分の状態としては上段は少し乾燥気味で、
中段から下段の部分に水分が多いです。
上段部分のココピートはまだ繊維の部分が残っていて通気性がありそうですが
下段に下がるほどココピートの粒も細かく密度があり水分量も多いです。
栽培初期の頃と比べると特性が変化していると思います。

ココスラブ培地内のpHを測定してみました。
使用しているのは「pH試験紙 (スティックタイプ) pH1-14 」
正確な値ではないですが、6から7の中間くらいです、わずかに酸性ですね。
培地内pHは問題ないかと。
別の区画のロックウール培地

参考までに別の栽培区画のロックウール培地の状況になります。
ヤシ殻培地と違いロックウールは無機培地になるため培地特性の変化はほとんどありません。
トマトの根の生育状況はココスラブと同じような生育に見えます、
培地のサイドに根が伸びているのが確認できます。

ロックウール培地もココスラブと同じく横に根が張っていません、
培地の横に根が伸びず、ほとんどの根が真下に伸び培地の底から横に広がっています。

培地断面の水分状況は、上部は乾燥気味で下段に下がるほど水分の状態が良好です。
ココスラブとあまり状況は変わらないです。
まとめ
以上がココスラブ(ヤシ殻培地)6月上旬の生育状況になります。
今回はロックウールとの培地内の比較をしてみましたが、似たような状況でした。共通して言えることは培地内の活用がうまく出来ていない事です。
根の生育は地上部の生育にも影響があるので今後改善していくべき所、
今シーズンは残り少ないため来シーズンに向けて考察し実践となります。
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