「風林火山セブン」の生育状況
- 2018/04/18
- 22:33

こんにちは。
今回は温室トマトで栽培している「風林火山セブン」の生育状況になります。
前期も栽培をしましたが今シーズンも導入しています。
ここ数年、黄化葉巻病耐病性トマトを栽培するようにしています、全体ではなく一部の区画ですが、
栽培の目的は耐病性品種の生育特性を知るためと、病気が発生した場合の備えです。
今シーズンも4月に入り終盤になりましたが生育状況と今後の見通しを考察してみます。
過去記事 「風林火山7を栽培してみての感想」
風林火山セブンの生育状況

栽培しているトマトの品種
「風林火山セブン」 ナント種苗株式会社
生育期間 種まきより41週目
トマトの総伸長量 約7~7.5メートル
花芽の総段数 約23~24段目
トマトの総着果数 約80~92個
葉の総枚数 約70~80枚

生育状況ですがとにかく良く伸びます。栽培初期からほとんど衰えることなく生育しています。
うっかり管理作業を遅らせると手に負えなくなるほど・・・。
成長点付近の生育も順調で、極端に茎が細くなることも無く花芽もついています。
良く伸びるため、「巻き付け」と、トマトの樹の「高さの調整」作業が少し他のトマトより多目
4月以降の最盛期で管理の遅れが出ないよう注意が必要ですね。

花芽は特に問題なさそうです。
花の数としては5~6開花しています、着果も良好。
冬の低日照時期に花が開花せずに落ちてしまうことが少しありましたが
それ以外の季節では良好な開花状況です。

成長して下段になるほど、葉は大きいです。
葉色も肥料分が不足しているようには見えないので良好な生育ではないだろうか。
前年の栽培では、「うどんこ病」の発生が確認されましたが今シーズンは今の所無し
そのほかの病気では、「葉かび病」も発生は無しです。

ロックウール培地内の根の状況も良好そうです。
新しい根の伸長も見られしっかりと培地内で生育していると考えられます。
今後は日照時間も長くなり、灌水の回数と水の量も増やしていく予定です。
果実

開花してから着果後は4~5果で調整しています。
大きさはMサイズが多め、冬の時期にはLサイズが少し多目でした。
形はきれいです、少し先が尖った様にも見えますがおおむね良好だと思います。

初期の着色は薄く、次第に全体が色づきます。
果実内部は全体が色づいてもしばらくは青い部分が残る傾向です。
温室トマトでは、しっかりと赤くなってから収穫していますね。
トマトの樹と病気

「黄化葉巻病耐病性トマト」になるのですが、今シーズンはこの病気の発生がありません。
タバココナジラミを見かけることがほとんどないため、病気の感染も防げている状況
今回は品種特性を生かせる状況はなさそうです。

その代りに多いのが「灰色かび病」です。
1月中旬から2月にかけての降雪により天気の良くない日が続いたため発生が多発しました。
多発した要因としては、風林火山セブンが「灰色かび病」を発病しやすい訳ではなく、
栽培している区画が病気が発生しやすい場所で、環境制御の失敗が原因です。
具体的には温室内でも平均温度が低く、雪解け水が雨漏りするような区画で、
この状態が長期間続いたため病気の感染拡大となりました、今後対策が必要です。
作業管理でも「葉っぱ切り」などの切り口の処理が良くなかったため感染を助長してしまいました。
特に作業管理は今後の改善点です。
収穫量

トマトの収穫量は極端に増えることも無く減ることも無くといった感じでしょうか。
色づきは少し遅めのため急に増量するようなことはあまり無いです。
逆にまったく収穫できるトマトが無しという日も今の所ありません。
品質についても特に問題なし、食味は・・まあこんなもんでしょうか。
「尻ぐされ果」の発生も今の所ありません。
これからの終盤にかけての収穫状況しだいですね。
まとめ

以上が、温室トマトでの「風林火山セブン」生育状況になります。
今シーズンは幸いなことに「黄化葉巻病」の発生がなく、品種特性は生かせませんが、
トマトの生育は問題なく順調です。
とにかく良く伸びるためこれから栽培終了までの管理作業が大事ですね。
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