温室トマト 3月のトマト栽培状況
- 2018/04/11
- 22:02

こんにちは。
4月になり新年度が始まってますね、暖かい日が続いています。
今回は温室トマト3月のトマト栽培状況についての記事になります。
前回2月の記事 「2月が早くも終了、温室トマトの栽培状況」
3月、トマトの生育状況

まずは温室トマトの生育状況から・・・
生育調査の記録より、(1本あたりの平均)
トマトの品種 「りんか409」 サカタのタネ
栽培期間 播種より38週目
総伸長量 約5m91cm
葉の総枚数 約68.2枚
花芽 約20.4段目
総果実数 約68個
3月に入り天候も安定した日が続いていたため、生育は順調でした。
トマトの伸長量も1週間平均で約18.2cmくらいの生育
花芽は1週間と少しで1段づつ開花し、着果も順調です。
果実は一段に4果に摘果するのは変わらずで、サイズとしてMからLが多めになっています。

例年、3月後半に「尻腐れ病」が出ていますが今期も少し症状が出ています。
3月に入り、急激な温度と日射の上昇でトマトの樹に水分ストレスがかかっているためだと考えられます。
特に通路側サイドなど乾燥しやすく光が良くあたる場所で目につきますね。

ロックウール、ココスラブ培地内の根の生育状況は良さそうです。
地上部の成長に合わせて根の成長も活発になっている感じですね。
4月以降は気温と日射量もさらに上昇するので生育速度も上がる見込みです。
なんとか目標の生育値を達成したいですね。
温室環境制御

次に、温室トマトの温室環境制御状況になります。
まずは、3月の温室制御記録から
温室内日中平均温度 20.9℃
温室内夜間平均温度 15.8℃
温室内24時間平均温度 18.4℃
温室内最高温度 27.5℃ 最低温度 12.9℃
3月に入ってから外の気温も上昇しきたため温室内の温度管理も制御しやすくなってきました。
温室内の24時間平均気温も目標値の20℃に近づけることができましたが
まだまだ夜間と早朝は外の気温も低いため達成することは出来ませんでした。
外気温の上昇で、温室の加温装置の運転時間も短くなってきていますが、太陽の日射で十分暖かいです。
夜間と日の出前に加温し、日の出から2時間後くらいには加温装置も休止している状況
燃料の使用量もだいぶ減ってきました、燃料の価格も少しずつ上昇してきているので少しでも
使用量は削減したところです。
逆に日差しが強い日中は、遮光カーテンを閉じている時間が長くなってきています。
3月も中旬にもなると太陽の日射も強いためトマトの樹も高温でストレスになるためです。

灌水制御もトマトの生育に合わせ、水の量を増量中。
日の出から日の入りまでの時間も長くなり、トマトの樹が蒸散している時間も長くなってきているためで
それでも日中は成長点付近は少し萎れたような見た目になってしまいます。
蒸散に対して水の供給が釣り合ってないと思われ、水分ストレスになってると考えられます。
要因はさまざまですが、対策が難しいところです。
4月以降は、外気温もさらに上がるため日中の温度管理は制御出来ることが少なくなります
遮光スクリーンでの日射量の調整くらいは出来ますが・・・。
作業管理

トマトの樹の作業管理については、今の所大きな遅れはなく進めています。
収穫量が増加してくると作業管理の時間が少なくなり遅れが出始めますが
3月はなんとかなりそうです。
4月以降はさらに収穫量が増加してくるので、可能な限り作業管理の時間を確保したいところ
とくに巻き付け作業の遅れは後々取り戻せなくなるのと後半の収穫量に影響が出るからです。
5月後半の摘芯作業準備までは何としてでも現状を維持したいですね。

作業管理後の、切り口からの「灰色かび病」の発病が少し多め。
作業の遅れを気にするあまり、雑な管理になってしまってはよろしくないです。
丁寧に早くを心掛けたい。
収穫量とトマトの相場

3月に上旬からの収穫量は週単位で増加している感じです。
「りんか409」の特徴で、急激な増加はないのですが徐々に収量ベースが上がっていく感じです。
3月は4キロ箱で一日平均300ケース、1200キロ、これが今後徐々に増加していく予定です。
5月以降が最盛期になりますね。
それに比べトマトの市場相場は年明けからの横ばい状況が続いています。
キロ単価200~250円、特にSサイズの小玉トマトの単価がかなり安い・・・
3月後半からの上昇を期待していましたが、状況はあまり変わらず。
今後は、4月後半から5月上旬の大型連休に望みを託すしかありません・・・。
大型連休後はまず期待できないですから。
まとめと今後

温室トマトの栽培状況はこんな感じです。
4月にも入るとさらにトマトの生育も終盤に入り最盛期になります
温室環境制御では出来ることは限られてきますが、そのほかの作業管理など
はまだまだこれからが本番になります。
収穫量も増加し生育速度はさらに加速します、市場相場にはあまり期待できませんが目標を達成したいものです。
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