防除ロボットのトラブルその2 「共立ロボットスプレーカ ASC102M」
- 2018/04/02
- 22:40

こんにちは。
前回紹介した、防除ロボット「共立ロボットスプレーカ ASC102M」のトラブル
防除ロボットのトラブル 「共立ロボットスプレーカ ASC102M」
停止するための「リミットスイッチ」が水に濡れることで不具合を起こすものでした。
今回の記事ではトラブルになる部品は同じ「リミットスイッチ」ですがフロントバンパーの故障を解説してみます。
トラブルを起こした時の症状
フロントバンパー内のリミットスイッチがトラブルを起こした時の症状は「前進」することなく
後進に切り替わります
少しだけ前進する場合とまったく進まない場合とがあります。
トラブルの原因
前進しなくなるトラブルの原因は3つほど考えられます。

まず一つ目、停止用リミットスイッチと同じく、水に濡れることにより誤作動になる場合
フロントバンパーのリミットスイッチはロボット本体の中に取り付けてありますが
すき間などから薬液が入ってしまいスイッチが濡れてしまうことでトラブルを起こします。

次に、リミットスイッチを作動させるための部品がゆるむことによる誤作動
防除ロボットは前進してストッパーにバンパーが接触することで後進に切り替わりますが
このときにバンパー部品に衝撃があります、そのためリミットスイッチを作動させるための
部品がゆるんでしまうことで誤作動を起こします。
この症状は度々起こることではなく、ごくまれに起こります。

最後に、リミットスイッチ本体の故障になります。
この場合は、スイッチを修理することはかなり難しい事なので新しいスイッチに交換となります。
分解の方法が不明なため修理は出来そうにないからです。
修理の方法①
修理に入る前にまずは、防除ロボットの電源は切っておきます。
防除作業中は薬液で温室内は過湿になっているので作業は十分注意して行います。

今回も使用するのは、「KTCツール」のコンビネーションレンチです。
サイズは10mmと17mmになります

それでは水に濡れることによるトラブルから修理方法の解説をしていきます。

まず防除ロボットのフロントバンパー部品を取り外します。
内部には台座に取り付けられたリミットスイッチがあります。

リミットスイッチが水滴などで濡れているので、乾いた布などできれいに拭き取ります。
とくに配線が取り付けられている接点部は、濡れているとトラブルになるのでよくふき取り乾かします。
コンプレッサーなどのエアーで吹き飛ばして乾かしても良いです。

乾いたのを確認後、バンパーを取り付けます。
これで防除ロボットをスタートさせてみて、前進すれば修理完了です。

以前、本体内部に薬液などの水を侵入するのを防ぐために、シーリング材を使用した事があります。
防除ロボット本体のつなぎ目などのすき間を埋め込んで対策を施しました
確かに水の侵入は防げましたが、別のトラブルの時にメンテナンス性が良くないので現在はしていません・・・。
修理の方法②

次はリミットスイッチを作動させる部品がゆるむトラブルの修理方法を解説します。

まずはフロントバンパー部品を取り外します。

リミットスイッチのスイッチ部を押えている部品があります。
この画像はスイッチ部が正常な位置の状態。

トラブルを起こす状態の時にはスイッチ部が開いた状態になっています。

修理する場所は、リミットスイッチを押えている部品の取り付けナットになります。
2か所あるのでしっかりと締め直します。

これがリミットスイッチを切り替えている、押え部品になります。取り外してみました。

押えている部品を取り外した状態のリミットスイッチになります。
もちろんこの状態で作動させても前進はしません。

ナットを締め直してスイッチ部を正常な位置にします。

フロントバンパーをもとの位置に取り付けます。
防除ロボットを作動させ、前進すれば修理完了です。

※ ナットは錆びによって完全に取れてしまってることもあります。
まとめ
以上が温室トマトでフロントバンパーのリミットスイッチがトラブルを起こしたときの修理方法になります。
防除ロボットは水に濡れる事が多いためリミットスイッチなどがトラブルを起こしやすいです。
この水濡れ対策が今後の課題ですね。
なお、温室トマトでは機械トラブルを独自に行っていますが、参考にされる場合はご注意を。
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