11月、秋から冬になるこの時期の温室環境設定「窓」 (統合環境制御盤MC-6001 NEPON)温室トマトVer..
- 2021/12/10
- 20:10
※2021年12月1日11:12分 温室内状態 栽培品種トマト「かれん」
こんにちは温室トマト管理人です。11月も後半に入り秋から冬に入るこの季節、温室の環境制御はどのよう設定されていますか?今回の記事では温室トマト管理人の温室環境制御設定の中の「窓」について紹介してみます。あまり参考になさらないように流し見てください。
温室トマトでは温室環境制御にはNEPON社製の「統合環境制御盤MC-6001」を使用しています、設定については下記に記載していきます。温室トマト管理人が目指す温室環境設定は「いかに緩やかに室温を変化させるか」となります、あまり温室内温度の上昇と下降の幅が大きすぎるのはあまり好みませんので出来るだけ緩やかな温度変化を目指しています。
「窓」MC-6001設定状況
窓共通 保守設定
1.段数設定(最大段数): 6段
※段数設定は最大8段まで設定できますがあえて6段に設定しています。そこまで細かく設定する事もないのと6段でもとりあえず問題ないからです、4段でも十分かもしれません。
2.反転時間 : 5秒
3.変温移行温度 : 1℃
4.変温移行間隔 : 20分
窓共通 運転設定
1段 05:00 OFF(変温移行)
2段 10:00 OFF
3段 14:00 OFF
4段 16:30 OFF
5段 20:00 OFF
6段 23:00 OFF
窓1・2・3・4 運転設定
※窓1・2・3・4とも同じ設定値にしています。
段1・2・3・4・5・6
時刻 05:00 10:00 14:00 16:30 20:00 23:00
開温度 20.0℃ 23.0℃ 25.0℃ 25.0℃ 18.0℃ 18.0℃
感度 5%/℃ 10%/℃ 5%/℃ 5%/℃ 5%/℃ 5%/℃
※たとえば20.0℃の開温度の場合、温室温度が21.0℃になると5%窓を開くという事です。窓の最大開度はリミット開度の設定値に影響を受けます。
リミット開度 100% 100% 100% 100% 100% 100%
開度連動
1.除湿開度 : 5%
2.冷房開度 : 0% ※冷房装置を使用していません
3.雨開度 : 0%
4.風開度 : 5%
5.風運転モード : 東強風・弱風 西強風・弱風
※(窓1・3 東強風・弱風) (窓2・3 西強風・弱風)
※2つの区画を窓1・2と窓3・4で管理しています。
6.強制閉解除温度 : 33.0℃
※強制閉解除温度は設定した値を温度が越えると強制的に窓を開きます。
雨・風の設定
雨風向風速感知器TSC-53
弱風 6 強風 10
※雨と風の設定値はMC-6001の設定値ではなくTSC-53の設定値で動作しています。この設定値を上回る値になると窓は開度設定よりも優先されて閉じる事になります。
設定した温室内温度グラフ(1Day)
※オレンジ色の縦線はMC-6001の段数設定開始時間になります。
※赤色の線は温室温度、水色の線は外気温、緑色の線は窓開温度になります。
実際に設定した窓設定がどんな温度変化をしているか一日分(24時間)のグラフになります。緑色の線が窓開度温度になりますが一日を通して温室内温度は窓設定を下回る室温で推移しているのが見て取れます。夜間室温はほぼ設定通りの温度変化でとくに問題なさそうです、日中は窓設定を上回ることはありませんが室温が大きく下がっているところがあります。これは段数2、10:00から14:00の感度を10%に設定しているため窓開度が大きく開いてしまい室温が下がり過ぎていることが考えられます。感度を5%に設定するかリミット開度を低めに設定し直すと良いと思います。(12月に入り5%に変更)
14:00以降の室温が窓開度に届かないのは日射・外気温共に下がり始めるのが要因と考えられます、加温開始時間は15:00からにしていますが室温を温めるほどの加温はしていないため温度は不足気味です。17:00以降は保温スクリーンを閉じるため室温は上がり安定して推移しています。
全体的に温度は不足気味の状態で日射・外気温の影響を受ける管理になっています、窓開度は日中の温度変化をもう少し緩やかになるように設定値を変更したいところです。
照度と日射グラフ(1Day)
※11月、晴れた日の照度・日射量をグラフ化したものです。
※緑色の先は照度、赤色の先は日射量になります
日の出から3時間ほどは霧の影響を受けるため照度は低く、10:00以降から上昇を始め12:00過ぎ頃に照度はもっとも高くなります、それ以降は日の入りに向け緩やかに下降しています。このグラフの日はよく晴れた一日ですが秋から冬にかけては一日を通して日差しがある日は少ないため、よく晴れた日は少なくほとんどが曇り空、時々晴れ間が見える日が多めで雨・降雪の日もあります。
栽培を開始してからの温室内温度変化グラフ
※8月17日に栽培を開始してから11月下旬までの温室内温度変化グラフとなります。
※赤色の線が日中温度、青色の線が夜間温度、水色の線が最高温度、緑色の線が最低温度になります。
夏から秋にかけ日中温度、夜間温度ともに下がってきているのがよくわかります。外気温が下がってきているので10月中旬ごろから日中の窓設定が設定値で管理でき始めています、温室温度の制御は日射・外気温との差を利用して管理している部分が大きいので秋から冬にかけてはある程度目標値に近づけることが可能です。これから冬になると加温装置の能力に頼る部分が大きくなります。
夜間温度が下げ止まっているのは保温スクリーンの使用を開始しているのが要因です。夜間の室温に関しては加温ができるのであれば問題はなさそうです。それよりは湿度管理が大事になってくると考えられます。
まとめ
温室環境設定「窓」について温室トマト管理人の設定状況は以上となります。目標としている室温の緩やかな変化は完成していないため日中の窓開度はまだまだ改善が必要です、夜間に関しては加温の影響もあるため現状を維持し、厳冬期に入ってからは外気温の急激な低下時にうっかり窓が開いてしまわないように注意したいところです。
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