マルハナバチの活動レポート トマトの花芽の受粉状態(バイトマークの確認)
- 2020/11/18
- 22:44
こんにちは、温室トマト管理人です、今回の記事はマルハナバチの活動レポートになります。季節は秋になり夏の高温時期と比べマルハナバチの活動には良い環境です、トマトの花芽を確認して受粉状況を見ていきます。
トマト花芽の受粉状況
※2020年11月3日14:10分 トマト花芽の受粉状況
マルハナバチのトマト花芽の受粉状況を確認するにはトマトの花芽を見ます、「バイトマーク」と呼ばれる痕がマルハナバチの訪花した花には残っているので確認してみます。季節は秋になります、マルハナバチがまったく活動しなかった7月から8月と違い温室内の活動環境は良好だと思います。
花芽のバイトマークの状態
※2020年11月3日14:08分 マルハナバチのバイトマーク(赤丸で囲っている部分)
マルハナバチが訪花した花芽を確認してみるとバイトマークの痕がかなり濃く強く残っています、これは花粉を集めるために何度も花芽に訪れている事が見て取れます。ここまでバイトマークの痕が残るのはあまり良い事ではありません。
受粉前の花芽・良好に受粉している花芽・あまり良くない花芽
受粉前の花芽
※2020年11月3日14:23分 マルハナバチが受粉をする前の花芽の状態
マルハナバチが受粉する前の花芽はバイトマークの痕が付いていない状態。良く晴れた日には訪花活動も活発ですが、天気の良くない曇り・雨の日はあまり訪花しているのを見る事は少ないです。
良好に受粉している花芽
※2020年11月3日14:12分 マルハナバチが受粉したトマトの花芽(赤丸で囲った部分)
マルハナバチが受粉したトマトの花、花の先端部分(めしべ・葯)にバイトマークの痕がうっすらとついています。マルハナバチはトマトの花から花粉を集めます、花の先端部分に噛みつき身体を震わせる事で花粉を採取しますその時に残る痕がバイトマークになります。トマトの花はマルハナバチが花粉を集めている時に受粉をしています。
あまり良くない花芽
※2020年11月3日14:11分 マルハナバチが頻繁に訪花したトマトの花
マルハナバチが頻繁に訪花した状態のトマトの花、バイトマークの痕がかなり濃く強くはっきりと残っています、受粉の状態としてはあまり良くありません。
トマトの花に頻繁に訪花する原因
マルハナバチが花に頻繁に訪花するのは活動範囲内で集められる花粉量が少なくなっているのが要因として考えられます。集められる花粉量が少なくなっている原因として、花芽の生育が遅く花数が少ない・トマトの樹の生育不良により花の質が落ちている・トマトの樹の本数に対して活動するマルハナバチの個体数が多過ぎるなど。
あまりにも訪花が多いと花が着果せずに花落ちしてしまうのと、トマト果実の生長に影響が出てしまいます。
※2020年11月3日14:10分 良好な着果状態のトマトの果房
マルハナバチが頻繁に訪花している場合の対処方法
マルハナバチが頻繁に訪花している場合の対処方法について。まずはトマトの花のバイトマークの痕を確認します、あまりにも多くの花でバイトマークの痕が濃く強く残っているようであればハチの活動を制限しエサとなる花粉を適量巣箱に与えて様子を見てみます。
トマトの樹の生育状態など花芽の生長に影響を与えているところは出来る限り改善を図ります。温室栽培環境の調整・葉の状態・肥料管理・潅水管理など。