記事一覧

温室の天窓アーム部材の修理 

20200922_202536.jpg

こんにちは、温室トマト管理人です。今回の記事は温室の天窓を開閉するアーム部材の修理について書いています。実は以前アーム部材が破損し応急処置で対処していた天窓が強風により吹き飛んでしまいました、これは応急処置でやり過ごしていてはいかんと分かり速やかに修理する事にしました。

※この部材修理は管理人独自の設計となり強度・耐久性など不明な部分が多々あります、けっして参考にはしないようにお願いします。





破損している天窓アーム部材


20200922_202519.jpg

破損している天窓アーム部材はアルミ製のパイプで製作されたもので温室内の環境制御のため天窓の開閉をするのに取り付けられている4本のアーム部材です。破損個所はボルトねじ取り付け部固定位置付近になりアルミ加工部分が割れています。4本ある部材の内、天窓の外側に取り付けられているアーム部材で故障が見られ内側の部材に破損は見られません天窓開閉の際には外側のアーム部材に多くの負荷がかかっていると考えられます。温室が作られてから20年以上経過しているため部材の老朽化も進んでいることもあると思います。











20200922_202912.jpg
※上側は正常な状態、下側はボルト固定部が破損した状態。

天窓アーム部材の破損個所はこのような状態、台座に取り付けるための部分にヒビが入り取れてしまっています。この状態になると天窓の開閉に支障がありトラブルの原因になります。

今回は、新しくアーム部材を製作するのかそれとも破損個所を修理してしまうのか少し考えてみましたが、まずは修理に使用する部材を探すことに。










部材を探しにホームセンターへ行ってみる


困ったときに、温室トマト管理人が部材を探しに訪れるのがホームセンターです。まずは資材売り場に。

新しくアーム部材を製作する場合はアルミ製の丸パイプが必要となります、天窓アームの長さは2mくらいとなるので最低でも2mは必要です、アームの直径は約2cmくらいアルミパイプの厚さは1mmといったところです。丁度良さそうな製品として「アルミ丸パイプ2m・直径20mm・厚み2mm」を見つけましたが一本あたりの単価が高く数をそろえるとなると結構な値段になりそうなので他の製品を探すことに。










20200922_202938.jpg

アルミ丸パイプの他で見つけたのがこちらの「アルミ角パイプ」です製品規格は「12×12 1.000mm 厚み2mm」となります。天窓アームの長さには足りませんし丸パイプでは無く角パイプですが価格が安いのでこちらの製品を購入することにしました。このアルミ角パイプを加工して天窓アームを修理してみます。










角パイプを加工して天窓アームを修理


20200922_202925.jpg

ホームセンターで購入したアルミ角パイプを使ってさっそく天窓アームを修理してみます。今回考えた修理方法は天窓アームの故障している部分に角パイプを加工したものを取り付けて似たような形状に仕上げてみようと思います。










20200922_202847.jpg

まず角パイプの先をハンマーで叩いて板状にします、はじめに叩いてみた位置は角パイプの平らな部分です。










20200922_202901.jpg

ハンマーで叩いて板状に加工した角パイプを天窓アーム取り付け部と同じ角度になるようにベンチバイス(卓上万力)で挟み曲げてみました。ところが、角パイプを曲げていくにつれ板状に加工した部分の付け根から亀裂が入り折れてしまいました。これではいけないので曲げ加工を工夫してみます。










20200922_202832.jpg

今度は角パイプの角の部分をハンマーで叩いて板状にし、曲りの部分はハンマーで叩きながら少しずつ曲げ加工をしてみました。これはけっこう上手く出来ました・・いい感じです。










20200922_202604.jpg

次に曲げ加工をした部分にボルトで固定するためのネジ穴を作ります。ネジ穴の位置は取り付けの際に少しずれても大丈夫なように加工してみました。ついでに叩いて板状にした部分の角を取り見た目それっぽく仕上げます。










20200922_202619.jpg

次は破損している天窓アーム部材に加工したアルミ角パイプを取り付けます。まず天窓アームの破損している部分をディスクグラインダで切断します。

※ディスクグラインダは便利な工具ですが作業には危険も伴います、取り扱いには十分注意してください。










20200922_202656.jpg

破損した部分を取り除いた天窓アームに加工したアルミ角パイプを差し込みます、アルミ角パイプは差し込みやすいように角の部分を少しだけ削っておきます。

ボルトの取り付け穴の位置と曲げ加工した部分の向きを調整してビスで固定します、ビスの固定は2ヵ所にしてみました。










20200922_202745.jpg

修理が完了しました、アームの長さとボルト固定位置はオリジナルの部材に合わせているので問題は無いと思いますが、加工したアルミ角パイプの固定は2ヵ所ビスで固定しただけなので心もとないですが・・多分大丈夫でしょう。










修理した天窓アームを取り付けてみる


20200922_202711.jpg

さっそく修理した天窓アームを取り付けてみます。アームの取り付けには天窓の枠と駆動パイプ部分の2ヵ所がありますが今回の修理したアーム部分は駆動パイプ側に取り付けるようにしました、天窓の枠側でも良いのですが結露などの水滴によるビスの錆びが心配なので。

駆動パイプ側の取り付けにはまず4本の天窓アームをボルトで一組に固定し、一組にしたアームを駆動パイプに固定します。修理した天窓アームのボルト固定位置・曲げ加工した部分の向きは特に問題なく無事に取り付ける事が出来ました。

取り付け完了後は実際に天窓を開閉してみて動作が問題ないか確認します。動かしてみて問題なさそうでしたので修理完了です。

※天窓など温室設備の修理・メンテナンスの際には作業中に作動する事が無いように設備を停止させ安全な状態で行って下さい。







関連記事

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

スポンサードリンク

プロフィール

ghtomato

Author:ghtomato
初めまして、温室でのトマト栽培に従事。
設備の老朽化でトラブルの多い日々を記録しています。



詳しくはカテゴリからプロフィールをご確認ください。

プライバシーポリシー