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トマトの葉にハモグリバエ類の被害 発生状況と対策

日本の夏、蚊取り線香の夏、害虫の多い夏、こんにちは、温室トマト管理人です。この記事ではトマトの葉に発生しているハモグリバエについて発生状況と被害・対策について記事にしています。今シーズンの夏は害虫の発生を多く感じます、現在温室トマトで発生し問題となっている害虫はオンシツコナジラミ(タバココナジラミ)、ハダニ類(トマトサビダニ)、それと今回のハモグリバエ類となります。





トマトの葉で活動するハモグリバエ類


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※トマトの葉のハモグリバエ幼虫による食害の潜孔被害

トマトに被害を与えるハモグリバエの種類には、トマトハモグリバエ、マメハモグリバエ、ナスハモグリバエ、アシグロハモグリバエの4種類が特に被害を与えると言われているようです。ハエの仲間になり成虫は体長2~3mmくらい、幼虫は体長2~5mmくらいの黄色っぽいウジ虫状になります。種類により摂食場所・食害痕が異なるようで種類を見分ける事が出来るようです。










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ハモグリバエ類の成長過程は、雌が葉に小さな穴を開けて産卵し孵化した幼虫は葉を食べて成長しますこの時に曲がりくねった食害痕が出来上がります。やがて幼虫は蛹化しその後成虫になります。

ハモグリバエ類の食害痕は少ないとそれほどトマトの生育に影響はありませんが、葉の表面を食べ尽くすほどの状態になるとさすがに葉の生育は悪くなりトマトの成長も阻害されてしまいます。










温室トマトでのハモグリバエ類被害状況


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ハモグリバエの被害状況について。季節は8月中旬ごろです、葉の被害状況はトマトの樹下部付近の本葉で食害痕が多く上段部の本葉にはあまり被害はありません。
温室内で被害の多い場所は作業用の通路側になります、逆にトマトを栽培している畝に沿って奥に行くほど被害は少なくなります。温室の外から侵入しやすい場所で活動を開始し繁殖していくのかもしれません。










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ハモグリバエが食害した本葉の表側、曲がりくねった白い痕が残っています。すでに幼虫は蛹になり成虫になっていなくなっているようです。幼虫がいる場合、葉の食害している痕に黄色い幼虫を確認できます。
ハモグリバエの成虫も見当たりません、この時期(7月下旬~8月中旬)の温室内はかなりの高温環境(日中35℃以上・夜間23℃以上)となっているためハモグリバエの活動には適していないのかもしれません。










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ハモグリバエの食害痕を葉の裏側から確認してみると薄く痕が見て取れますがあまり目立ちません、
葉の裏側までは食べないようです。










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ホーム桃太郎EXの被害状況、草丈30cmほどですが子葉と本葉2枚目まで食害痕が出来ています。幼虫は見当たらないのですでに成虫になりどこかに飛んでいったようです。










ハモグリバエ類対策


ハモグリバエ類は自然環境では天敵などの外的要因によって一定数に抑えられていますが、温室内では天敵などが少なく成育環境には適しています。そこで温室内をハモグリバエ類にとって活動しにくい環境にすることが被害を抑える対策となります、いくつか考察してみます。










温室開口部・出入口などに防虫ネットを張る
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温室には出入口・天窓など外から害虫が侵入する場所が複数個所あります、そこに防虫ネットを張り侵入を防ぎます。ハモグリバエ類の成虫の体長は2~3mmとかなり小さいため侵入を防ぐ為には防虫ネットの目合いは1mm以下が望ましいです。
防虫ネットを張る場合の問題点として温室の開口部が多いとそれなりの予算が必要になります、それと防虫ネットの目合いが1mm以下となるため温室開口部、とくに天窓の通気性と風通しが低下します。ハモグリバエ類の被害状況と合わせてコナジラミ類・飛来害虫対策と併用して導入を検討すると良いと思います。










葉で活動する幼虫を物理的に潰してしまう
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ハモグリバエ成虫は飛んで逃げてしまうので捕獲するのは難しいです、そこで葉で活動している幼虫を確認したら指などで葉の上から潰してしまいます。ほぼ確実に仕留める事が出来るので効果は高いです、ただあまりにも個体数が多い場合はかなりの手間となります。










捕獲用粘着トラップを使用する
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※画像はカモ井加工紙株式会社製「虫取り上手」強力粘着捕虫シート

ハモグリバエ類の黄色い色に誘引する性質を利用して捕獲用粘着トラップ(黄色)を温室内圃場に仕掛けるのも一つの方法です。捕獲効果を上げるにはトラップの数を増やすのが特に有効ですが、それなりに予算が必要です。黄色い捕獲用粘着トラップはコナジラミ類にもかなり効果があります、現在様々な製品が販売されているので目的と予算にあったものを選びたいですね。










生物農薬を使用する

ハモグリバエ類にはヒメコバチ科の天敵が何種類かいるようです、温室トマトでは今まで使用したことが無いので詳しくは分かりませんが「生物農薬」として天敵資材を使用するのも一つの方法となります。

※生物農薬は化学農薬との併用が難しいです、また実際に使用してみて効果を確かめながら使うことになると考えられます。










化学農薬を使用する

害虫対策の基本となり最も効果が高い化学農薬を使用する方法です。化学農薬にはハモグリバエ類以外の害虫にも効果がある製品がいくつかあります。害虫の発生状況をみてもっとも効果があると考えられる製品を適用害虫・使用回数・使用方法を守って活用したいところです。










まとめ


ハモグリバエ類の被害は個体数が少ないとそれほど問題となりませんが個体数があまりにも増加してしまうとトマトの生育に影響が出てしまいます。対策としては温室内に侵入させない増やさないが基本となります。




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プロフィール

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Author:ghtomato
初めまして、温室でのトマト栽培に従事。
設備の老朽化でトラブルの多い日々を記録しています。



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