トマトの脇芽かき作業 日常ルーチンワーク、作業の方法と目的
- 2020/03/28
- 20:28
こんにちは、温室トマト管理人です。温室トマトの日常ルーチンワークの一つ「トマトの脇芽かき作業」、トマトの苗が生育し大きくなりはじめると避けては通れない作業になります。脇芽(側枝)がまったく生長しないトマトの品種があれば良いのですがトマトの成長特性として脇芽を無くすことは難しいようです。
トマトの栽培期間中は脇芽かき作業にかなりの時間を割り当てる事になりますが必ず必要な作業となります。その理由としてトマトの脇芽かきの目的が、「温室でのトマト栽培を効率よく行い果実の収穫量を最大化するため」になります。管理人が仕事をしている温室トマトの栽培方式では脇芽を取り除く事で後々の作業労力と作業時間を減少させます、そうすることでその他のトマト管理作業も効率良く作業が出来るのでその結果としてトマトの収穫量も増加することなります。
これから先、トマトの脇芽かき作業をしなくても果実の収穫量を増加させるような栽培方式が確立されればこの脇芽かき作業から解放される時が来るかもしれませんね。
トマトの脇芽
トマトの脇芽とは、主軸としている茎とは別に伸びてくる側枝のことです。側枝が伸びてくる位置は茎と葉の付け根の部分「脇」に見える部分からです、とくに花芽の下に位置する側枝は主軸にしている茎と変わらないほど成長します。そのまま放置しておくと伸び放題になりトマトの管理作業に労力が必要となってしまいます、なるべく早く摘み取って成長させないようにするのが「脇芽かき」になります。
逆に摘み取らずにこの側枝を利用して主軸とする茎を2本にし成長させることで栽植本数を増やし果実収穫量と葉の光合成面積を増加させることも出来ます。
トマトの脇芽かき
赤丸で印をしているのが取り除く脇芽になります、主軸となる茎の葉の付け根部分から伸びているのが脇芽(側枝)です。この脇芽を取り除くのがトマトの脇芽かき作業になります。
こちらの画像が脇芽かきをして取り除いた状態、赤丸で印を付けている部分の脇芽が無くなっています!驚きです!!
脇芽かきの作業注意点
※脇芽かきをした部分は傷口の処理に注意が必要、上の画像の処理痕はあまり良くない例。
脇芽かきの作業注意点として傷口の処理がポイントになります。脇芽を取り除く際に根元の茎の部分が残ってしまう事がありますがこれをきっちりと取っておきます。茎の一部が残っている状態だと傷口から病原菌が侵入する事があるからです、栽培環境の影響もありますが高湿度環境の場合には灰色かび病の発生リスクが増加します。
たとえばこの画像のように脇芽を取り除いたのは良いのですが根元の茎の部分がかなり残っている状態になっています、これはハサミで脇芽を切り取った痕になりますが手で取り除いた場合でも同じように根元の部分が残ってしまう事があります。この残ってしまっている茎の部分を出来るだけきれいに取り除きます。
こんな感じです、これで脇芽かきの傷痕の処理は良いと思います。出来れば脇芽を取り除く際に茎の一部が残らないようにすることで作業効率を上げるのがベストです。
脇芽かきに使用する道具
温室トマトで脇芽かき作業に使用する道具は「手で取り除く」、手で取れない場合は「作業用ハサミ」を使用します。作業用ハサミで脇芽を取り除く際には病原菌の感染予防のため消毒液でその都度刃先を消毒しています。
ハサミの消毒に使用する消毒液には「アルコール(エタノール)」「次亜塩素酸ナトリウム」などを使用しますがトマトの病原菌(ウィルス・細菌・カビなど)すべてに効果があるのか不明です。また刃先の消毒方法については消毒液に浸す方法を取っていますが、この消毒液に浸している時間が重要となります。
※ハサミの消毒に使用する消毒液は使用目的と取扱方法を間違わないように注意してください。
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