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動力噴霧器の不調 送水ホースが振動する考えられる原因 アリミツUS-80(B) 

こんにちは、温室トマト管理人です。今回は温室内の洗浄と防除に使用している動力噴霧器のトラブルについて。動力噴霧器の運転中に送水ホースが振動する原因について考察記事となります。





動力噴霧器 アリミツUS-80(B)


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動力噴霧器 アリミツUS-80(B)  有光工業株式会社


プランジャーポンプ仕様


形式  横型3連プランジャーポンプ


プランジャー直径×行程  φ32 × 35mm 


1回転排液量    84.4cc



温室内で設備洗浄と薬剤防除に使用している動力噴霧器です。温室が建てられてから使用している動力噴霧器で約20年以上使用しています。温室で防除・洗浄に長年使用してきましたが故障はほとんど無く、今までに故障で修理した箇所は「プランジャー」と今回の記事で紹介する「」になります。











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こちらは動力噴霧器の動力に使用しているモーターです。


「SUPER LINE」   MITSUBISHI ELECTRIC CORPORATION.


THREE PHASE INDUCTION MOTOR


5.5kw type SB-JR


VOLT  200


RPM   1430~1730



動力噴霧器と同じく温室が建てられてからずっと使用しています、かなり年季が入っていますが動力用モーターの故障は今まで一度もありません。











不調箇所、送水ホースの振動


今回の不調箇所は送水ホースの振動になります。送水ホースが振動し震え始めると温室の部材にホースが接触するため騒音も発生します。また、送水ホースの振動で温室の部材に接触している部分のホース表面が摩擦で削れてしまい破損し水漏れもひきおこします。

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※送水ホースの振動で温室部材に接触しているホース部分が削り取られて破損している様子です。不調箇所をそのままで使用しているとホースの破損と水漏れをひきおこしてしまいます。










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※送水ホースの水漏れは修理が大変です。可能であれば水漏れを起こしてしまう前に原因を突き止め不調箇所があれば修理と対策を速やかに行うべきです。

温室トマトでは今回の不調箇所が要因で送水ホースの水漏れ箇所が2ヵ所発生し、防除作業の中断と水漏れ修理に時間を費やしました・・・それに合わせて水漏れ修理の部品代。 トホホです・・・。

今回は破損した箇所のホースを切り取り、ホースジョイント金具で繋いでみました。ホースを差し込んだ部分はホースバンドで締め込み抜けることが無いようにしておきました。

※ホースバンドで締めこんでいても使用回数を重ねると抜けてしまう事があります、定期的にバンドの緩みが無いか確認が必要です。やはり応急的な修理では後々トラブルの原因になるので破損したホースは新しいものに更新をするのが良いと考えられます。






送水ホースが振動を起こす原因・故障個所


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送水ホースが振動を起こしてしまう原因は動力噴霧器の吸吐水口に取り付けてある「弁」構成部品の故障が原因となります。※以前にも同じトラブルでホースが破損したことがありその時に修理して頂いた整備士の方に原因を教えてもらいました。










弁構成部品 弁座・弁座パッキン・板弁・弁バネ・弁カゴ

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動力噴霧器 アリミツUS-80(B)には吸吐水口に全部で6カ所の弁が取り付けられています。今回故障していたのは吸水口側の弁でした。吸水口側には3か所の弁がありますがすべて故障していました。

故障しているのは弁構成部品の一つ「弁バネ」になります。3か所とも弁バネが折れて潰れてしまいバネの機能は失われていました。バネが故障すると「板弁」を押して吸水口を閉じる事が出来なくなりそのことが何らかの要因となって送水ホースが振動する原因になっているのだと考えられます。










正常な弁の状態

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※左側が故障している弁と弁バネの状態。 右側は新品ではないが正常な弁、弁バネが板弁を押している状態。

新品ではありませんが正常な状態の弁があったので交換しました。弁バネの状態を比べてみると故障しているのがよく分かります。弁を分解する事が出来るのであれば弁バネを交換すれば直せそうですが分解の方法がよく分からないのでやめておきました、分解は出来ないのかもしれません。










修理後の状態・まとめ


新品はすぐには手に入らなかったので在庫で残しておいた弁で吸水口側の3か所の弁を交換、修理完了後動力噴霧器を使用してみましたが送水ホースの振動は無くなり問題なく使用できました。

今回は吸水口側の3か所の弁が故障していました、おそらく1カ所が故障した段階で何かしらの予兆があったはずです。今後は出来るだけ早く不調を察知して修理できるように心がけ、送水ホースの破損などのトラブルを引き込まないよう注意したいところです。





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プロフィール

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Author:ghtomato
初めまして、温室でのトマト栽培に従事。
設備の老朽化でトラブルの多い日々を記録しています。



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