トマトの生育状況 12月下旬、根腐疫病にともなう栽培終了
- 2020/01/04
- 22:04
こんにちは、温室トマト管理人です。今回は栽培しているトマトの生育状況と病害発生にともなう栽培終了についての記事となります。
トマトの生育状況 24週目
栽培開始より24週目
草丈 約2m97cm
生長点 茎径 約6.2mm
葉の総枚数 約37枚
現在の平均葉数 約11.3枚
葉の長さ 生長点付近 約34cm
花芽段数 約10.3段
今シーズンのトマト栽培は11週目あたりから病気の症状が発生しはじめた「根腐疫病」の多発により25週目にて栽培を終了する事になり今回の24週目の生育調査がトマト生育状態の最終記録となります。
生育調査をしていたトマトの樹は奇跡的に5本の内の3本が生き残り、最終の草丈は約2m97cmに生育しました。同じような作型のシーズンに比べ生長量は短めです。外気温が下がり始める11月頃からの加温装置の使用をしていない事もあり温室内平均温度を低く管理していたのが大きな要因となります。
葉の総枚数は約37枚まで生長、草丈と同じく例年に比べると成長した枚数は少なめです。栽培期間中は平均18枚~20枚を残して栽培管理していました。終盤は温室内の乾燥状態が続きうどんこ病の発生も多く葉としての機能は大幅に低下しています。
花芽の段数は約10.3花房でした。草丈・葉の枚数と同じく生育段数は2~3段少なめの生育となりましたが花芽の着果は栽培終盤まで問題なく良好でした。
終盤の「根腐疫病」発病状態
今シーズン栽培を終了する要因となった根腐疫病の栽培終盤の状況について。疫病に感染し病気を発症して撤去したトマトの樹は全体の70%になり、残ったトマトの樹も病気の感染が疑われるものと発病が緩やかな樹がほとんどとなり疫病の感染を免れ終盤まで生育したトマトの樹はほぼゼロに近い状態でした。
根腐疫病の感染を確認した9月下旬から10月下旬までで病気が発病した樹はほぼ萎れ、比較的病気の発病が軽い樹が終盤まで生き延びた状態です。9月下旬ごろの残暑が厳しい時期と比べ11月・12月の気温が下がり始める時期は日中の萎れ症状は比較的軽くなってきましたが病気が治り生育する事はありませんでした。
栽培終了まで持ちこたえ生育したトマトの樹は全体の約30%くらい、病気が発病し萎れた樹は順次撤去していったので温室内のトマトの樹は隙間だらけの状態となりました。
不思議なもので疫病が発生している培地内にはまったく病気を発病していないトマトの樹も存在しています。偶然なのかそれとも何か理由があるのか・・・。現在調査中です。
病気発生からの栽培管理について
根腐疫病の発病を確認した初期の段階ではそれほど大規模に発病するとは思わなかったので通常と同じように栽培管理を続ける予定でしたが、発病を確認してから約2週間が過ぎるころには栽培を継続する事は困難な状態だと判断しました。
栽培をいったん終了する事を決めてからの栽培管理について。まず収穫可能なトマトは出来る限り収穫する事でした。終盤はさすがに生育本数が少なくなっていたので収穫量も例年の4分の1まで減少しました。
温室の環境制御では11月頃から暖房装置の使用を始める予定でしたが、これを中止して栽培終了まで使用しませんでした。幸い11月~12月下旬にかけて暖かい日が多かったため降雪や凍結するほどの寒さはありませんでした。それでも温室内はかなり冷え込んだ日もありましたが・・・。
今後の栽培予定
今後の栽培計画について、疫病の被害が深刻な今シーズンは12月下旬で一度栽培を終了します。その後、温室内の掃除・消毒・防除をした後に新しく栽培培地を準備し苗の移植を計画しています。疫病の発生した栽培培地の撤去とかん水装置・かん水ホース内外・培地に差し込むかん水スパイクなど特に重点的に消毒と防除をし、次のトマト栽培での発病リスクを下げておきたいところです。
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