かん水用埋設配管の漏水
- 2019/08/22
- 21:11
こんにちは、温室トマト管理人です。
トマトの苗を移植し温室内での栽培が始まって約2週目に入ったところでかん水用埋設配管からの漏水が起きました。真夏の高温時期のため水分不足を心配しましたが幸いトマトの苗は小さく枯れてしまうことはありませんでした、今回はその時のかん水用埋設配管の漏水修理についての記事となります。
漏水を起こしたかん水用配管
今回漏水を起こしていたのはかん水用配管の元になるメインの配管でした。漏水に気が付いたのは朝一のかん水時、温室区画の一カ所で地面とマルチシートの間が冠水している状態になっているのを見つけました。
まずは漏水個所を特定するためにかん水をする
今回は漏水している箇所が地中の中なのでまずかん水をして地中から水が噴き出している場所を探します。水が噴き出している場所を特定後、かん水は休止状態にし水が流れてこないように各バルブを閉じておきます。
ほとんどの場合水が噴き出している場所の地中に漏水個所
今までの漏水箇所の経験上水が噴き出している場所の地中を掘り起こすと漏水している箇所が見つかります。今回の漏水していたメインの配管は埋設してある場所もほぼほぼ特定しているので探すのに苦労する事はありませんでした。
漏水している場所を特定できたら次は配管が埋設してある地面を掘り起こします。
毎回、漏水の際には地面に穴を掘るのが一苦労です。そこで今回は少しでも楽に穴を掘り起こそうと考え使用してみた穴掘り道具があります。
「金象印 H・S 穴掘り」 浅香工業株式会社
全長 1400mm 先幅120mm 頭部長さ 240mm
穴径 155mm
重量 4kg
浅香工業株式会社製の縦穴を掘るための複式ショベルになります。地面を縦に掘ることに特化したショベルで抱き合わせのスコップ部が掘った土を掴み取り少ない力で縦穴を掘り進むことが出来るようです。
実際に使用してみた感想は、まずは地面に何度かスコップ部を突き立てて縦に掘り出来た余分な土を掴んで外に出す、この工程を何度も繰り返す事で縦穴を掘り進める感じです。いつものショベルでの穴掘りに比べて腰を曲げるなどの体の負担は少なく作業面では優れています。
ただ今回の穴を掘った場所は砂地でした、スコップ部で砂を掴んでも抜け落ちてしまい少しコツが必要でした。
今回の漏水を起こしていたかん水用メイン配管は数年前に一度漏水で修理した場所でした。
漏水個所は修理していた配管が継手から抜けていました以前修理した時の接着部分がきれいにはがれた状態、修理の際に使用した継手が新品ではなく日焼けなどで劣化したものを利用したのが要因だと考えられます。その時は継手の在庫が無くすぐに手に入らない状況だったので何とかあるもので修理したのを覚えています。
PVC-U 90 PN16 ( VDL社製 )
90mm配管用エルボ継手、海外製品となるため国内の配管規格とは異なり取り寄せる必要があります。今回は継手の在庫をストックしていたので配管の修理に必要な数は確保出来ました。
※継手の規格は外側の表面に刻印がある物がほとんどです。規格が確認できない場合は仮に繋いでみると良いです。
継手の取り付け
継手の修理は作業がしやすいように広く穴を掘り漏水した水は汲み出しておきます。
真っ直ぐに配管を繋ぎたいのですが継手の取り付けが難しいため、今回もエルボ継手を使用して繋ぎ合わせます。4個のエルボ継手が必要ですが一カ所は抜けた継手がそのまま使えそうなので3か所だけ新しいものに交換します。
まずエルボ継手に差し込む配管を必要な長さに加工し、仮に取り付けてみてズレが無いか確認します。
配管は結合部に汚れや傷などがあると接着がうまくいかず水漏れの原因になるためサンドペーパーで削り取って洗浄します。
差し込む配管は面取り加工をしておくと良いみたいなので加工しておきます。
継手と配管の準備が出来たら配管用の接着剤で取り付けます。接着直後はかん水はしません半日~1日は水を通さないようにしています。
一回目の修理は失敗!再チャレンジで修理完了
今回の漏水修理、一回目の修理は失敗してしまいました。配管と継手の接着が完全ではなく接着部の隙間から水が噴き出す状態。スズメの涙くらいの少し滲む程度であればそのままにしておくのですがかん水のたびに噴き出した水が溜まっていく状態のため再度やり直すことに。
一度修理に使用した継手の再利用
接着に失敗した継手と配管を再使用するのはあまりお勧めしません、新しいものに交換して再度やり直すのが無難です。理由として一度接着した配管と継手は接着剤の性質上溶かしてくっつけています、この接着部を取り外すことは非常に難しい(不可能ではないです)。取り外す事が出来ても接着面が溶けた状態でもとには戻りません。
今回は継手の在庫が無いため再利用
非常に良くないですが今回も一回分の修理に使用する継手しか在庫が無かったため、失敗した継手を再利用する事にしました。
継手には接着した配管がくっついています、これをパイプソーを使い継手を切らないように切り込みを数カ所入れます。接着してある継手と配管の間にマイナスドライバーを差し込み少しづつ配管を継手から引き剥がしていきます、あまり無理をすると継手が割れてしまうので慎重に加工します。
配管を引き剥がしたら継手の接着痕をサンドペーパーで可能な限り綺麗に削ります。配管を剥がす際にできた傷も目立たなくなるように磨いておきます。
継手の準備が完了したら再度取り付ける配管の寸法を測り、仮に取り付けてみて間違いなければ再度接着します。
※注意 継手の再利用は水漏れのリスクがあります再度使用する場合には注意してください。
2回目の修理は上手く出来ました、修理後に最初のかん水を流すのはいつも不安でしょうがないです・・・。修理してからしばらく日数が経過しましたがかん水による漏水は起きていないので今回の漏水修理は完了となりました。