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トマトの生長点で発生した葉の黄化症状 栄養素の欠乏症が原因?

こんにちは、温室トマト管理人です。
今回はトマトの生長点で発生している葉の黄化症状についての考察記事になります。



トマトに発生している葉の黄化症状

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トマトの葉に黄化症状が見られるのは成長点付近、新しく生長している本葉3~5枚になります。通常は淡い緑色の葉ですが黄化症状の出ている葉では黄色く脱色したように緑色が抜け落ちてしまっています。トマトの黄化葉巻病(TYLCV)とは違い葉が巻いたような萎縮は見られず、葉が黄色くなっているのが特徴で葉は生育はしている様子です。





トマトの黄化症状を確認した時期

トマトの葉の黄化症状を確認し始めたのは5月下旬頃になります。症状を確認し始めた時期のトマトの生長状態は栽培を開始してから約30週目、本葉61.4枚目、花芽の段数は18.4段目くらいでした。
この時期のトマトの樹の状態は本葉20~24枚、トマトの着果個数は平均25個、着果段数は平均6段、作業管理の状態としては少し遅れ気味でした。






葉の黄化症状が発生している場所

葉の黄化症状は温室内で栽培しているトマト全体に発生している訳では無く、一部の区画で多く見られます。温室環境としては平均温度が少し高い西側の場所で、かん水グループでは一番初めにかん水を開始する区画になります。










考えられる黄化症状の原因

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トマトの葉に出ている黄化症状は、黄化葉巻病(TYLCV)とは症状が異なるため葉の病気では無く、トマトの生理障害が考えられます。いくつか黄化症状の原因について調べてみたので候補を挙げてみます。





鉄欠乏

まず「鉄欠乏」。鉄の欠乏は葉の上位部、生長点付近で発生が見られるとのこと。発生原因としてはその他の重金属元素が根の環境に過剰にある場合に欠乏症を引き起こすのが一つ。もう一つが根の根域環境がアルカリ性の場合に発生を引き起こすようです。





亜硝酸過剰

亜硝酸過剰」。鉄の欠乏症とよく似ているようで先端の葉から黄化症状が見られる。発生原因は亜硝酸の蓄積で通気性の悪い根域環境で発生するのと、鉄欠乏とは違い酸性の根域環境で亜硝酸が蓄積するようである。





温室トマトの場合・・・。

以上の生理障害の候補から、葉の黄化症状の原因は恐らく「鉄欠乏」もしくは「亜硝酸過剰」のどちらかが原因と考えられます。トマトの生長点付近上部の葉に症状が発生しているのは共通しています。あとは栽培ベット内の状態が気になるところです、それについて考察してみます。











栽培ベットの肥料濃度管理の現状

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栄養素の欠乏症が発生した時期の肥料濃度管理はどんな感じだったのか?、かん水の記録と養液管理の現状から考察してみます。






かん水EC濃度管理(電気伝導度)

トマトの葉に黄化症状を確認する少し前にかん水のEC濃度が不安定な時期がありました。期間にして約1~2週間くらい、通常のEC濃度より低い状態でかん水をしていました。理由として以前はかん水時のEC濃度管理は自動制御で行っていましたが諸事情により現在は手動で調整しています、その手動調整がうまくいかない時期でした。






栽培ベットのドレインEC濃度

葉の黄化症状が発生していた時期の栽培ベットからかん水時に排出されるドレインのEC濃度は少し高めでした。肥料分が少し過剰に栽培ベット内に残っていた状態があったかもしれません。





原液タンク内の肥料の配合

葉の黄化症状を確認した5月中旬から6月上旬はかん水量がかなり多く使用した肥料の量もかなり多めでした。かん水のEC濃度管理が手動のため細かく調整出来ていないのも使用量が増えている要因かもしれません。肥料の配合については配合量を間違える事はありませんでしたので問題は無かったと考えられます。










葉の黄化症状が発生した原因・まとめ

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葉の黄化症状が発生した原因について、かん水時のEC濃度管理がうまくいっていなかった事が考えられます。それにより栽培ベット内の栄養素の状態が不足もしくは過剰になっていたため欠乏症状を引き起こしたものと思われます。
もう一つは栽培管理作業の遅れも要因になっていたと思います、とくにトマトの樹に残していた葉の枚数は多すぎる状態がしばらく続いていました。

6月中旬現在の状況

今現在のトマトの葉の黄化症状はあまり見られなくなっています。かん水時のEC濃度を高めに調整しているのと、摘芯作業によりトマトの茎の生長点は取り除いてしまったからです。

今後、次のシーズンではかん水時の肥料EC濃度管理について出来れば改善しておきたい所です。


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プロフィール

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Author:ghtomato
初めまして、温室でのトマト栽培に従事。
設備の老朽化でトラブルの多い日々を記録しています。



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