雨風向風速感知器TSC-53 ひんぱんに窓が開閉する場合の対策について
- 2019/05/26
- 22:37
こんにちは、温室トマト管理人です。
前回、「ひんぱんに窓が開閉する場合の対策」についてのテーマで記事を書きました。今回はさらなる対策方法として「雨風向風速感知器TSC-53 ネポン株式会社」の設定方法と仕様についての記事となります。
雨風向風速感知器TSC-53の仕様
統合環境制御盤・各種制御盤に接続する事で、センサーにより感知した降雨と風速風向による窓の開閉を制御コントロールする事が出来ます。主に窓を閉じる制御がメインになり降雨による窓からの雨の侵入を防ぎ、強風による窓制御機器の故障を防ぐのが制御の目的でもあります。
風向風速設定方法
弱風m/s(左側の調整用ダイヤル)
風上側窓を弱風により閉じるための窓制御調整ダイヤル。最少は2、最大10まで調整する事が出来ます。(工場出荷時のデフォルトは6の位置になります。)
少しの風で風上側の天窓を閉じたい場合は数字を小さいほうにダイヤルを調整し、逆にあまり閉じないようにしたい場合は数字の大きい方にダイヤルを調整します。
強風m/s(右側の調整用ダイヤル)
すべての窓を強風により閉じるための窓制御調整ダイヤル。最少は5、最大20まで調整する事が出来ます。(工場出荷時のデフォルトは12.5の位置になります。)
少しの強風ですべての窓を閉じたい場合は数字を小さいほうにダイヤルを調整し、逆にある程度の強風まで窓を閉じないようにしたい場合は数字を大きいほうにダイヤルを調整します。
ひんぱんに窓が開閉していた原因
温室トマトでひんぱんに窓が開閉していた原因についてようやく問題が解決したので記載しておきます。
ひんぱんに窓が開閉していた原因となっていたのは調整用ダイヤル「弱風m/s」の調整不足でした、この風上側を閉じる風速設定値を「2」に設定していたため、少しの風で風上側の窓が閉じてしまっていたようです。
てっきり窓を閉じる制御は「弱風m/s」の設定値と「強風m/s」の設定値の間で風速により閉じる窓の開度が変化して最終的に閉じるものとばかり思い込んでいました。実際の動作は風速設定値を充たすと風上側もしくはすべての窓を閉じるようになっているようです。
今までのひんぱんに開閉していた窓の設定値では、「少しの風を感知して風上側の窓を閉じるすると温室内の温度が上昇して強制開制御が作動して窓を開くまた少しの風が吹いて窓を閉じる」と言った窓制御になっていたためひんぱんに窓が開閉していたようです。
「弱風m/s」の設定値を「2」からデフォルトの「6」に変更
現在は「弱風m/s」の設定値を「2」から工場出荷時のデフォルト「6」に変更しています。そのため以前のようにひんぱんに窓が開閉動作を繰り返す事は無くなりました。
「強風m/s」の設定値については現状の窓制御で問題は無いので設定値を「10」に設定しています。風が強い日などは数字を小さくすることですべての窓を早めに閉じる事が出来るので気象条件に合わせて設定値を入力しておきたいところです。
まとめ
「ひんぱんに窓が開閉する場合の対策」についての記事は以上となります。今回の経験から学んだ事はとにかくまずはマニュアルを熟読して仕様をよく理解し、実際に作動状況を確認しながら設定値を入力しなければならない事です。先入観と思い込みで設定しているととんでもない間違いをしてしまい機器の故障とトラブルを引き起こしてしまいます。今後の設備運用の際には注意しておきたい所です。- 関連記事