トマトのうどんこ病 発生後の対策とその後のトマトの状況
- 2019/03/05
- 21:59
こんにちは。
温室トマトでは1月中旬頃にうどんこ病が発生していました。その期間にうどんこ病が発生していた要因として天気の良い暖かい日が多く曇りや雨などが少ない日が続きそのため温室内では乾燥した状態が長期間続いていたためうどんこ病が発生しやすい環境でした。
今回の記事ではうどんこ病が発生してからのその後の対策と現在の発生状況になります。
現在の「うどんこ病」発生状況
1月中旬頃に発生していた「うどんこ病」。あれから2ヶ月ほど経過しましたが現在ではあまり活発に活動している様子はありません。うどんこ病が多発していた場所での症状が出ていた葉は「葉っぱ切り作業」で取り除かれ、今は新しい葉に入れ替わってきています。まだ少しうどんこ病の症状が出ている本葉がトマトの樹下段部分にありますがそこから広がっていく様子はなく、あと数回葉っぱ切り作業をすればほぼほぼ症状が出ている葉は取り除けると考えられます。
うどんこ病が発生していた葉がすべて新しい葉に入れ替わればトマトの生育も改善してくると思います、これから春に向けてのトマトの樹の生育はとても大切になります。
うどんこ病が発生してからの対策
うどんこ病が多発していた時期に行った対策はまず薬剤による防除でした。天気の良い日が続いていたため温室内も乾燥した状態が長期間続き、そのためかうどんこ病の発生していた場所では発病株が広がるのも早く手に負えなくなる前に薬剤による防除を行いました。
薬剤による防除を行ったのは2回。1回めからしばらく経過してから2回目の防除を行いうどんこ病の発病状況の様子を見ることにしました。
うどんこ病が発病している葉の除去
うどんこ病が多発している場所のトマトの葉は白く粉をまき散らしたようになっています、病名の様にうどん粉をまぶしたような状態です。見た目もかなり悪く症状のひどい葉は緑色から黄色く変色しています。
これでは光合成を行う能力もほとんど機能していないと考えられるため、うどんこ病の感染を広げないためにも少し早めに症状のひどい葉は取り除いておきました。
うどんこ病の症状は下側の葉に多い
うどんこ病の症状が出ている葉はトマトの樹の下側の葉に多いです。上段付近の葉にはあまり見られません、うどんこ病も活動しやすい環境でないと生存できないようです。
太陽の光が良く当たる葉にはうどんこ病の症状はほとんど無く、光のあまり当たらない下側の日陰に隠れてしまう葉には症状が多いです。
下側にある葉は古く老化も始まっているため取り除いてもあまり生育には影響はないと考えられるので、症状が出ている葉を取り除けばある程度は防げそうです。
うどんこ病の対策として「防除」と「発病している葉の除去」それと「温室内の環境制御」で対策を試みました。
うどんこ病は乾燥した環境を好む!?
うどんこ病は乾燥した環境を好むようで温室内でも特に乾燥している場所で多発していました。うどんこ病が発生し始めた1月中旬頃は晴れの日が続きあまり雨の降らなかったのと、冬の時期の温室内では加温して室温を高めにしているので場所によっては湿度が極端に低く乾燥する場所が出来上がります。
天窓の除湿設定が強すぎる?
温室トマトでは湿度があまり高くならないように天窓の除湿設定で湿度が低くなるようにしています、これには理由があり「灰色かび病」が蔓延するのを恐れているためです。うどんこ病が蔓延するのと灰色かび病が蔓延するのでは後者のほうがリスクがあります。
しかし今シーズンは今のところ灰色かび病を見かける事が無いため除湿設定を少しだけ高めにすることにしてみました。
夜間の除湿設定を変更
天窓の除湿設定の変更箇所は夜間にしました。夜は外気温も下がり少し天窓が開いただけでも冷たい空気が温室内に入り込みます、乾燥した空気が入り込むと湿度も下がります。
まずは天窓が開く開度を小さくし温度がゆっくりと変化するようにし、除湿を開始する湿度を75%から85%に引き上げてみました。これで夜間の湿度が少し高くなるはずです。
うどんこ病対策をしてから・・。まとめ
この先、春から初夏に向けてうどんこ病の多発は恐らく無いと考えられます、トマトも新しい葉に入れ替わるので順調に生育させるためにも今後も病害虫の発生状況に注意が必要です。
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