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温室トマト栽培での炭酸ガス(二酸化炭素)施用の効果

こんにちは。

今回は温室トマト栽培で施用効果があるとされている、

炭酸ガス(二酸化炭素)についてテーマにしたいと思います。

トマトの生長に必ず必要となる二酸化炭素、

植物にとって生長に欠かすことが出来ないものです。

温室トマトでも炭酸ガスを施用していますがその効果は目に見えません。

炭酸ガスの施用方法とトマトにとって効果的と言われている供給の方法を考察したいと思います。







炭酸ガス(二酸化炭素)がトマト栽培に必要な理由

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トマト栽培に炭酸ガス(二酸化炭素)が必要な理由は、

トマトだけではなく植物が光合成を行い栄養素を生産するのに必ず必要だからです。

植物だけが自分自身で栄養素を生産する事が出来、

栄養素を生産する過程で炭酸ガス(二酸化炭素)と水を使用します。


炭酸ガスが不足してしまうとトマトは良好な生育をする事が出来なくなります。










温室内では炭酸ガスが不足しがちになる


温室内は外からの空気の取り入れが限られているため、

トマトなどの植物の光合成に必要な炭酸ガス(二酸化炭素)が不足してきます。

夏の時期などは換気窓はほぼ全開にしているため外からの空気の取り入れは問題ありません、

ところが冬の時期は換気窓を閉め切って保温をするため、

外からの空気の取り入れが制限されます。

そうすると温室内の炭酸ガスは植物の光合成で吸収されるため、

空気の取り入れのない温室内では炭酸ガスが不足してきます。










植物の成長に不足しがちな二酸化炭素を補うためにも


温室内では構造的に炭酸ガスが不足してしまいます。

植物の成長を良好にするためにも炭酸ガスの施用は必要になります。










温室トマトでの炭酸ガス施用方法


温室トマトでの炭酸ガス施用方法は、液化炭酸ガスを気化させ温室内に供給する方法です。

貯蔵タンク内に充填している液化炭酸ガスを蒸発器で気化させ、

温室内に設置してある供給用ホースから炭酸ガスをトマトの群内に放出しています。










炭酸ガスの供給ホースの位置

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温室内に施用する炭酸ガス(二酸化炭素)の供給ホースは、

栽培ベットが置いてある畝と畝の間、トマトの樹より下側に設置してあります。

二酸化炭素は空気より重いと言うことですが供給された炭酸ガスが、

トマトの群内にうまく入り込めるようにしているためだと考えられます。

トマトは二酸化炭素を葉に備わっている「気孔」から蒸散の際に取り込むためです。










炭酸ガスの効果的な施用方法

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炭酸ガスの効果的な施用方法について考察したいのですが、

正直な所よく分かってはいません。

そこでいくつか効果的であるとされている方法を上げてみます。










大気中に含まれる二酸化炭素濃度より高めにする


今現在の大気中の二酸化炭素濃度は約400ppm前後ですが、

これよりも高い濃度で管理する事でトマトの成育に良いと言われています。

濃度を何ppmにするというよりは、平均値より高く維持する事が重要なようです。










温室内での問題点は換気窓の開閉

温室内で目標の炭酸ガス濃度を維持するために問題となるのが換気窓の開閉です。

換気窓が少し開いただけでも外からの空気で温室内の二酸化炭素濃度は撹拌され、

濃度はすぐに下がってしまうため目標の濃度を維持するのが難しいです。

冬の温室内だと換気窓もほとんど開くことがないので比較的濃度管理は出来ますが、

春先から夏の時期は換気窓も開いている事がほとんどなので、

目標の炭酸ガス濃度を維持する事は困難です。










炭酸ガス濃度を高く維持する事が出来なくても施用効果はある?

炭酸ガスは濃度を高く維持する事が出来なくても、

日射がある限り供給する事は効果があるとも言われています。










温室内の温度と湿度(空気飽差)をコントロール


温室内の環境を制御して、特に温度と湿度(空気飽差)をコントロールし、

トマトの蒸散を活発にする環境を作りあげる方法です。










二酸化炭素は主に葉から取り込まれている。

意外だったのが植物は自ら二酸化炭素を吸い込んでいる訳では無いとのこと。

たとえば葉から取り込む場合、蒸散をするときに開いていた気孔に空気が入り込むことで、

二酸化炭素を取り込んでいるとのことです。


そこで温室内をトマトの蒸散がもっとも活発になる環境に調整する事で、

二酸化炭素をより多く取り込みやすくするのが狙いとなります。










蒸散をするのに最適な温度と湿度

トマトの樹は温度が高く湿度が低く乾燥していると気孔を閉じて枯れるのを防ぎます。

逆に湿度が高すぎる場合は気孔は開き気味になり蒸散速度は低下するようです。

気孔が開いたままでも良くないし閉じたままだと二酸化炭素を取り込むことが出来ません。

光合成に温度はあまり影響しないと言われていますが、

蒸散速度は温度と湿度の影響を受けるみたいです。











植物の蒸散そのものをコントロールする事は今のところ出来ません

温室内環境をトマトの成育にとって最適な環境にしたからと言って、

植物の蒸散そのものをコントロールする事は出来ないようです。

あくまでも生育に適しているだろう環境を作り上げることになります。










弱日照化でも炭酸ガスを施用すると効果的?

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太陽の光が強い良く晴れた日に炭酸ガスを与えるのは効果的です。

逆に曇りがちな太陽の光が弱い日に炭酸ガスを与えても効果が低いかと言われればそんなことは無いようです。


雨が降り続く場合、降雪がある場合などは炭酸ガスを施用しても効果はありませんが、

少しの日差しでもあれば炭酸ガスを施用する効果は高いようです。










日の出から日没まで炭酸ガスを供給する


太陽の日射がある日の出から日没までは炭酸ガスを施用する事は効果が高いようです。

コストの問題があるため難しいところですが可能な限り炭酸ガスを施用すると良いみたいです。










はたして炭酸ガスの施用効果はあるのか?


ここまで炭酸ガス(二酸化炭素)の効果と施用方法について書いてきましたが、

はたして炭酸ガスの施用効果はどれくらいあるのか気になるところです。

炭酸ガスも導入コストが掛かるため、施用効果が無いのなら無駄になります。










施用効果を測定する事は可能?


炭酸ガスを施用した効果を測定する事は可能なようですが、

研究機関に依頼するなど専門家の力が必要になります。

あまり実用的には測定する事は出来そうにありません。










地道に生育調査などで記録を取る


炭酸ガスを施用した効果は見た目では判断することも難しく、

トマトの生育が劇的に変化する訳でも無いです。

施用効果はありますが見た目で確認する事は出来そうにありません。




トマトの生育調査などで記録を取り生育を良く観察しながら、

収穫量の記録などから判断するしかありません。










まとめ


炭酸ガス(二酸化炭素)の施用はまだまだ効果的な方法が確立されていません。

植物の蒸散と光合成のメカニズムが複雑なためです。

いずれは効果の高い炭酸ガス施用方法が出てくると思いますが、

それまでは情報収集とトマトの生育調査で地道に行こうと思います。



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プロフィール

ghtomato

Author:ghtomato
初めまして、温室でのトマト栽培に従事。
設備の老朽化でトラブルの多い日々を記録しています。



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