トマトのうどんこ病 発生状況と対策
- 2019/01/29
- 22:23
こんにちは。
今シーズンの冬は晴れの日が多く雨と雪が少ない、
そのためか空気がとても乾燥しています。
温室内でも湿度が低く加温しているため乾燥状態が続いています。
湿度が高くジメジメしていると灰色かび病などが発生しますが、
逆に乾燥していると発生するのが「うどんこ病」。
今回のテーマは温室内で発生している「うどんこ病」の記事になります。
うどんこ病
主にトマトの葉に発生する「うどんこ病」
症状がひどくなると葉から茎、トマトの果実まで広がります。
まるでうどん粉を振りかけたように白い斑点が無数に現れます。
症状が末期になるとトマトの樹は真っ白になります
ここまで症状が広がるとトマトの葉の色は黄色くなり、
見た目にもひどい状況です。
うどんこ病が発病すると直接的にトマトが枯れてしまう事は無いのですが、
葉に症状が出てしまうと光合成を行うための葉の能力が低下するため、
生育不良を引き起こします。
うどんこ病の発生状況
温室内のトマトを観察してみると発生が多い所と少ない所があり、
温室の外側付近での発生が多く見られ、数カ所で集中して発生してます。
まったく発病が見られない場所もあり温室全体で発生してないのが救いです。
うどんこ病が多発している場所は特有の匂いがします、
発生が少ない時にはあまり匂いはしませんが・・・。
うどんこ病の症状が発生するトマトの部位
うどんこ病の症状はトマトの葉の下側付近が最も多く発生しています。
症状がひどくなるとトマトの樹全体に広がりますが、
ほとんどの場合、同じ高さの葉に症状が出始め次第に周辺に広がります。
発生しやすい温室の環境
うどんこ病は乾燥した環境で多く発生する病気のようです。
あまり露地でのトマトにはあまり発生しないようですが、
温室とハウス栽培では多発しやすいようです。
乾燥して晴れた日が良く続いている
例年、冬の時期は雨と雪などで晴れている日は少ないのですが、
今シーズンの冬は晴れた日が良く続くのと、雨と雪が降ることがあまりありません。
風の強い日もあり外の環境はかなり乾燥しています。
温室内もかなり乾燥していた
温室内も乾燥した状態が続いていました・・・。
日中は日差しが強くトマトの蒸散である程度まで湿度は上がりますが、
夜間の湿度がかなり低く40~50%くらいの温室内湿度で推移。
加温装置も稼働しているので場所によってはかなり乾燥した環境でした。
太陽の光が長時間あたる場所は意外と発生が少ない
うどんこ病の発生が多いのは太陽の光が良くあたっている箇所よりも、
少し陰になってしまう葉に発生が多い傾向があります。
トマトの下側付近の葉に発生が多いのはそのためだと考えられます。
加温による夜間の乾燥と光の不足
温室内でうどんこ病が良く発生している場所のポイントをまとめると、
日中は太陽の光があまり届かない影になる部分と、
夜間の加温による乾燥状態が続くことで、
発生しやすい場所と環境が作られていると考えられます。
対策とまとめ
今回のうどんこ病の発生には化学農薬による防除と、
うどんこ病の症状がひどい葉は取り除くことで対応しました。
少し遅れてしまいましたが・・・。
うどんこ病の症状が出てしまったトマトはしばらく生育不良が続く見込みです。
これから新しい葉が育つまで温室内の乾燥状態の改善と、
トマトの葉にうまく光が当たる栽培管理を心掛けたいところです。