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多すぎる水分が原因? トマトの葉の生理障害「水腫れ症状」

こんにちは。

今回はトマトの葉に現れる「水腫れ症状」について考察してみます。

例年7月栽培スタートの高温時季にトマトの本葉7~8枚目の頃に症状が出ていました。

それまでは高温の影響でこういった水腫れ症状が出ているものとばかり考えていましたが、

今シーズンの10月栽培スタートでも同じ症状が現れました。

そこで「水腫れ症状」の原因と対策について考えてみます。





「水腫れ症状」

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「水腫れ症状」という名前が正しいかどうかは分かりませんが「水腫れ症状」という名前を付けています。

症状は葉に現れます。

葉の裏側葉脈部分に水腫れのように膨れ破れたような症状が見られます。

症状が経過するにつれて葉は巻いたようにねじれてしまい水腫れ部分から枯れてしまいます。








症状が発生する葉数


症状が見られる葉は、本葉4枚目から6枚目。

上段部分の葉にはあまり症状は見られませんが、中にはトマトの葉全体に症状が出る場合もあります。










葉の表側

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葉の表側から見ると葉脈にそって窪みができ、枯れている部分もあります。

葉脈の組織が破裂してしまっているように見えます。










発生する時期


この「水腫れ症状」が発生する時期について、


トマトの本葉8枚目が大きくなるころに症状が現れ始めます。


第一花房が開花する頃がもっとも多く、


それ以降はトマトの樹が大きくなるにつれ症状は出なくなります。


トマトの苗を栽培ベットに定植後しばらく経過してから症状が見られる。









症状が発生しやすい場所


温室内では症状が発生しやすい場所があり、すべてのトマトの樹に症状が出るわけではありません。


とくに日当たりが少し悪く平均湿度が高い場所で発生が多く見られます。











原因を考察してみる・・・。


この症状が現れる原因を考察してみます。

例年、7月栽培スタートで栽培をしていたため症状の原因は温室内の高温が影響していると考えていました。

夏の温室内は日差しも強く温度も高温になるため葉が熱で障害を起こしてしまうものだと・・・。

ところが今シーズンは10月栽培スタート、気温も低く日差しも夏の時期ほど強くはありません。

そこで7月栽培スタートと10月栽培スタートに共通する原因を考察してみます。










水分管理


まずもっとも考えられるのがトマト苗が小さい時期の水分管理になります。

トマトの植物体が小さく蒸散量も少ない時期に過剰に水分を与えてしまっていたことがあります。

夏の時期だと雨の日、曇りの日などあまり水分を必要としない日に、晴天と同じ量の水を与えてしまった事があります。

今シーズンの10月栽培スタートの場合は曇りがちで雨の日が続くなどあまり蒸散量は多くないのに余分に水を与えていたと事が考えられます。

気象条件が不安定な時に水を与えすぎるのは良くないのかもしれません。










養液管理


次に考えられるのが養液管理になります。

高い濃度のEC(電気伝導率)管理、または低すぎるEC管理によって発生している可能性と、

もう一つはpH管理、高くまたは低く管理したりまたはバランスの悪い管理を行った事が原因で起こる可能性です。

ただ養液管理に関しては日々記録を取って調整しているため原因とは考えにくいです。

発生している症状も養分欠乏とは症状が違います。










化学薬品による薬害


化学薬品による薬害の可能性も考えられます。

栽培初期の害虫対策として育苗キューブに粒剤を散布します、それが要因で症状が発生する場合です。

しかし薬剤散布は適正な量を散布しているのと、発生する症状がトマトの苗全体では無いため考えにくいです。










発生を抑える対策

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はっきりとした原因が分からないため発生を抑える対策も難しいですが、

温室内の温度管理湿度管理、それと適正な水分管理を行う事が対策になると考えられます。

光を当てて蒸散を活発にさせるなどの方法も取っています。

栽培ベットの排水性を改善するなど余分な水が残らないようにすると効果があるかもしれません。










まとめ


この症状の発生原因ははっきりとは分かりません。

気象条件をコントロールする事は出来ませんが、温室内の栽培環境を上手く管理するのがポイントだと思います。


発生したトマトの樹がこの症状で枯れてしまうことはありませんが、

症状の出た葉に灰色かび病など病気の感染が心配です。

あまりにも症状がひどいものは早めに取り除いておくと良いです。






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プロフィール

ghtomato

Author:ghtomato
初めまして、温室でのトマト栽培に従事。
設備の老朽化でトラブルの多い日々を記録しています。



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