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平成最後の12月 トマト生育状況と今後見通しについて 温室トマト

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こんにちは。


早いもので今年も残りあとわずかになってきました。

10月スタートのトマト栽培も9週間が経過しました、

12月に入り第一花房が開花するなど順調そうに生育を続けています。

今回はトマトの成育状況と今後の見通しについての記事となります。









トマトの成育状況 9週目

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まずは温室トマトで生育しているトマトの成育状況。

トマトの品種 「りんか409」 「風林火山セブン」 「フルティカ

トマトの樹長さ  約61cm

トマトの葉数   本葉 約11.8枚目

葉の長さ     約38.4cm

成長点付近の茎径 約11mm

花芽の段数    約2段



栽培しているトマトの成育状況は品種により少し差があるがおおむねこんな感じである。

「フルティカ」の生育状況は播種の時期が少しずれているため第一花房はまだ開花していません。










花芽と果実

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第一花房が開花したのは12月6日ごろになります。

種まきから約7週目、50日ほど経過したところで開花しました。

花数は3~4花で、最初の花が開花してから1週間くらいですべての花が開花

第二花房はつぼみくらいに成長しています。

花芽の生育は良好、花が開花することなく落ちてしまうものはほとんどありません。











今シーズンは初めからハチで受粉


例年の7月スタートの場合、高温がハチの活動と花芽に影響を与えるため植物成長剤(トマトトーンによるホルモン処理)を行っていましたが、

今シーズンは12月に開花したためハチの活動に影響が無いのと花芽も問題ないためマルハナバチでの受粉をはじめから行っています。











トマトの果実着果状況

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トマトの着果状況はハチによる受粉を行っていますが問題なく着果しています。

果実の生育状況はまだまだ4~5mmくらいの小さなトマトです、

今後の生育に期待です。










根の生育状況

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まずはロックウール栽培ベットから見てみます。

トマトの根は栽培ベットに定植後3週間くらい経過しています。

根が栽培ベットにしっかりと活着しているので根の生育は問題なさそうですが、

まだまだ根の張りが少ないため今後さらに根の量を増やすのが目標です。

ロックウールは水分管理がとても重要で、根の成長をかなり左右します、

栽培ベット内の根を良く観察しながら水分管理をしたいです。










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ヤシ殻培地(ココスラブ)の根も問題なさそうです。

栽培ベット上部にはあまり根が張っていません、ほとんど中間部から下の方に根の張りが集中しているようです。

もう少し栽培ベット全体に根が張るようにしたいものですが・・・。

根は水を求めて伸びていくためほとんどの水分が下の方にあるんだと思われます。

栽培ベットにより培地外側を覆うように根が張っているベットもあるため値の張り方はさまざまではあります。

理想的な根の張り方はあると思いますが、とにかく根の量が足りないのはあきらかだと思います。


今後の水分管理と根の生育次第です。










栽培ベットの排水性を改善

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トマトの根の生育に影響がある栽培ベットの水分ですが、

栽培ベット内に余分な水が残ってしまいしっかりと排水する事が出来ていませんでした。

そこで栽培ベットの排水穴を大きく作り直してみることにしました。

栽培ベットの下側をザックリと切り開き、ベットの下部に溜まってしまう余分な水が抜けるようにしました。

いつも栽培ベット内の根は下部に集中していましたが今回の排水穴の改善で変化が起こると考えられます。


今後、根の生育状況を観察し経過を見ます。










トマト、今後の見通し

これから12月後半・・・1月と本格的な冬がやってきます。

トマトの収穫開始予定は早くて1月下旬、遅くても2月の中旬ごろには収穫を開始したいところですが、

越冬して収穫を開始する作型になるため温室内の温度管理は暖房に頼ることになりそうです。

よく晴れた日が多ければ日中の加温もあまり必要ないですが、曇りがちで雪・雨が降る日が多いと加温が必要になります。

夜間から早朝にかけて外気温が下がる日も多くなってきます。

温室の暖房装置には燃料が必要・・・、

トマトの売り上げが無い状態での暖房装置の使用となるので出来るだけ早く収穫開始したいところです。










収穫時期を考察

 
収穫時期をまじめに予想してみようと思う。


栽培をスタートした時期は違うが昨年の12月に開花した花芽が収穫出来るまでに経過した日数を調べてみた。


12月9日 花芽開花 (11段目) 

翌年の2月17日  収穫

経過した日数  約70日 (10週)

積算温度  1123.7℃





昨年の記録では生育状況は同じでは無いが、花芽開花から収穫できるまでに約70日経過している。

年明けから降雪など気象条件はあまり良くない日が続いていたためか収穫まで日数がかかったようだ。

1日の平均温度を日数分足して計算した積算温度も1123.7℃になっている、

トマトの収穫までに必要な積算温度の平均は約800℃と言われているが大幅に超えている。

気象条件はあまり良くない日が多かったため温室内の平均温度も低かったと記録している。








昨年の記録を参考に今シーズンのトマトが収穫できる時期を予測しよう。

まず、第一花房が開花したのが12月6日ごろ・・・。

ここから約70日経過後となると・・・、



収穫開始予定日 2月14日 バレンタインデーである。


昨年より3日早いが栽培状況がまったく異なるため日は前後すると思われる。








次に積算温度を求めてみよう、これは気象条件が予測できないため1日の平均温度をいくつかサンプル作り計算してみようと思う。



まず平均温度20℃で1123.7℃に必要な積算温度日数

1123.7℃ ÷ 20 = 56.1日





平均温度17℃で1123.7℃に必要な積算温度日数

1123.7℃ ÷ 17 = 66.1日





平均温度15℃で1123.7℃に必要な積算温度日数

1123.7℃ ÷ 15℃ = 74.9日





現実的ではないが平均温度25℃で1123.7℃に必要な積算温度日数

1123.7℃ ÷ 25℃ = 44.9日





いくつかサンプルを計算してみたが・・・、

目標にしたいのは平均温度20℃である、これなら最短でトマトの収穫が出来そうだ。

だが現実的に考えると平均温度17℃がもっとも起こりうる可能性として考えられる。



平均温度25℃は論外である、この温度を維持するためにかなりの燃料コストを費やすことになるからだ。





以上の計算から積算温度で収穫予想をすると平均温度20℃~17℃を維持する事で約60日経過後収穫が開始できると予測される。

12月6日から約60日後は・・・、

翌年の2月4日が収穫開始予定日になる。

予想以上に早まりそうだ。






あくまで考察予想のため正確には割り出せないがおおむね2月上旬~2月中旬にトマトの収穫開始になると考えられる。










まとめ

今シーズンは例年より3ヶ月ほど遅く栽培をスタートしているため、

トマトの生育も7月スタートと違いゆっくりとした成長で、栽培環境による影響が大きいです。

成育そのものは順調ですが成長スピードは遅い・・・、と、いった感じです。

少しでも良く晴れた日が多いことを祈るのと、早く収穫が開始できるように努力です。



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プロフィール

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Author:ghtomato
初めまして、温室でのトマト栽培に従事。
設備の老朽化でトラブルの多い日々を記録しています。



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